こんにちは。元看護師転職サポートキャリアパートナーの黛聡志(まゆずみ さとし)です。
皆さんは今までどんな科目で経験を積んでこられたでしょうか?医療業界の診療科目は非常に多く、「あの科目興味あるけどどんな感じなんだろう?」と疑問を持ったことは少なからずありませんか?
今日は診療科目別の特徴や魅力などをお伝えしていければと思います。
今回は、経験すると、他のどの診療科でも概ね通用するとも言われている「消化器」についてお話できればと思います。
▮消化器外科の特徴とは?

食物の消化・吸収に関わっている全ての臓器を看る為ので、(口腔から肛門まですべての臓器が消化器官です)、消化器外科は外科の中でも幅広い領域になります。消化器科を経験すると、他のどの診療科でも概ね通用するとも言われています。
消化器外科が扱う主な疾患は「がん」です。がんは、手術をすれば全て治療終わるわけではありません。術後に放射線療法や化学療法を行うことも多々あります。
検査入院の患者さん、化学療法の治療を受ける患者さん、終末期の患者さんが入院しています。
そのため、手術をして創部が治癒すれば退院して終わりというわけでもなく、手術後にも治療のために数週間入院したり、 一度退院して化学療法のために再入院ということも珍しくありません。この点が、ほかの外科とは異なる特徴です。
日本人の死因のトップはがんですし、部位別の死亡者数の1位から3位を見ると、男性の2位が胃がん、3位が大腸がん、女性の1位が大腸がん、3位が胃がんとなっていますので、 消化器外科は日本人の健康や平均寿命を支える重要な診療科です。
▮消化器外科での看護師さんの業務内容は?

基本的な業務のほかに、消化器外科の看護師さんは手術前後の処置や説明、指導などの業務があります。
手術後は痛みもありますし、合併症が起こることもありますので、疼痛コントロールや異常の早期発見に努めていかないといけません。
絶飲食の患者さんも多いため、輸液をはじめ点滴や経鼻栄養チューブ(マーゲンチュープ)の患者さんが多く、手技が必要です。
さらに、消化器外科の治療で欠かせないのが化学療法(抗がん剤治療)です。がんの手術前後に抗がん剤治療をする患者さんはたくさんいます。
消化器外科の看護師は、抗がん剤の調製(輸液の混合や注射薬を融解する作業)をするだけでなく、 抗がん剤を投与し、ルート漏れがないかどうかなどを観察・管理していきます。
抗がん剤の調製は曝露を避けるために、ガウン着用など正しい知識と手技が必要ですし、投与時や投与後は観察ポイントなどを知っておく必要があります。
▮消化器外科における看護師さんの役割は?

手術前後の処置や診療の補助、全身管理、また処置や医師の介助も消化器外科の看護師さんの重要な役割ですが、患者さんやご家族の精神的なケアも同じくらい大切です。
人間にとって「食べる」ことは生きていく上で必要不可欠であるだけでなく、満足感を得られて幸せを感じられる行為です。
逆に、「食べたいのに食べられない」というのはストレスを感じてしまうものです。
消化器外科に入院してくる患者さんは、消化器に疾患を抱えているだけでなく、手術が必要ですので、一時的に食事ができない状態になります。
患者さんのストレスを理解し、軽減させるようなケアを行うのが消化器外科の看護師さんの重要な役割です。
このほか、化学療法の副作用に苦しむ人へのケアも欠かせません。嘔気や嘔吐、末梢の陣れなどの症状を緩和させるためのケアはもちろんですが、精神的なケアも重要です。
つらい副作用は精神的なストレスになり、そこからさらに症状が悪化するという悪循環に陥ってしまうからです。
このように、消化器外科の看護師の大切な役割のひとつに、患者さんへの精神的なケアがあります。
▮消化器外科はどんな人が向いている?どんなスキルが必要?

では消化器外科に向いている人や必要なスキルは何なんでしょうか?ご説明していきますね。
①テキパキと仕事をこなすのが好きな人
オペや処置も多いですので、看護師の業務量も多く、仕事をテキパキとどんどん終わらせていかないと、仕事が進みません。
②高いコミュニケーション能力
絶飲食をはじめ飲水制限や食事制限、禁酒・禁煙などに取り組まねばならない患者さんもいます。入院中の病棟生活や退院後の生活の指導を行うことも大切な役割です。
また絶飲食の患者さんや抗がん剤の副作用に苦しむ患者さんの精神的なケアも非常に重要です(ただ、業務が忙しすぎる為、患者さんとコミュニケーションを取りたいのにそんな時間がない…ということで苦しむ方もいます)
③気持ちの切り替えのできる人
新人看護師さんなどは「頑張りすぎ」て燃え尽きてしまうケースも多いので、精神的にも肉体的にもオン・オフをしっかりコントロールできる人が向いています。
④勉強が好き、スキルアップ思考の人
たくさんの臓器について勉強する必要があることに加え、周術期だけでなく、がんの治療・ケアの全般を把握していることが必要であるため、勉強の好きな方、看護師としてスキルアップを目指すなど上昇志向のある方に向いています。
▮消化器外科のメリット・デメリット

では消化器外科で働くメリットやデメリットはどんなものがあるのでしょうか?
メリット
①外科と言えば消化器外科!
消化器外科は外科の中でも幅広い領域です。 消化器科を経験すると、他のどの診療科でも概ね通用するとも言われています。スキルアップも可能です。
②やりがいがある!
手術後、ドレーン管理などのほかに、離床に向けたケアへ移ります。食事を通常食に戻していき、経口摂取ができるようになると、ADLの回復度が速く向上するため、「回復が目にみえるところがやりがい」と話す方も多いです。
デメリット
①とにかく忙しい
手術も多く、急変も起きやすいため、非常に忙しい病棟です。残業多いです。
②亡くなる方が多い
末期がん患者など治療の甲斐なくして亡くなる患者さんが多くいます。
③食事の管理・介助、生活介助もある
患者さんの中には食事をとることが難しかったり、カロリー・糖質・脂質など様々な食事制限がかかっていたりする方も多く、看護師が注意して食事の管理と介助を行う必要があります。また、手術前後で自由に移動・入浴・排泄ができない患者さんもいるため、入浴介助や排泄介助で力仕事が求められるシーンもあります。
▮消化器内科について

消化器臓器について、疾患の診断(検査)や内科的治療を行っています。上部消化管・下部消化管内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)での検査や腹部超音波、CT、MRIなどを使った検査などが行われます。また、経口薬による治療やカメラによる早期がん、ポリープの治療などもあります。
近年では、内科でもカテーテルを手首や足のつけ根の動脈から挿入し、血管が狭くなっている部分や詰まっている部分を拡げる技術、内視鏡検査時に腫瘍やポリープを摘出するなどの技術の導入により、以前は、外科の領域であった手術が、その程度や部位によっては内科で処置が行われ、内科と外科の領域が重なる部分が増えています。
▮最後に・・・
いかがでしたでしょうか?
消化器分野はスキルアップにもつながる分野でハマる人はハマる分野です。
消化器で積んだ経験は必ずあなたの将来の為の糧となります。
もし消化器分野でチャレンジしてみたいと興味を持たれた方は紹介会社などに「消化器分野に強みを持った病院」はお近くにどんなところがあるのかを聞いてみてもよいかもしれませんね。
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