こんにちは。元看護師転職サポートキャリアパートナーの黛聡志(まゆずみ さとし)です。
皆さんも一度は『退職代行サービス』という名前を聞いた事があるのではないでしょうか?私が看護師さんの相談に乗っている時も、「現職の過剰な引き留めに耐えかねて、利用しようか迷ってます。」と言ったような話をよく聞きました。
✅退職代行って看護師でも利用できるの?
✅退職代行ってどんなサービスなの?
✅退職代行ってどれくらいお金かかるの?
✅退職代行を利用する際の注意点ってなにかあるの?
今日はこんな疑問にお答え致します。一般企業からは考えられないぐらいの引き留めがある医療業界の方だからこそ、この記事を読んで的確に退職代行を利用し、ご自身をより良い看護人生に導いていただけたら幸いです。
1.退職代行は看護師でも利用できる?

まず退職代行サービスは看護師も利用できます。実際に看護師が属する医療・福祉業界からの相談は非常に多いです。その背景をご説明致します。
1-1.退職代行の相談は看護職が非常に多い
先にお伝えした通り看護職の退職代行サービスへの問い合わせは非常に多いです。その背景としては、下記3点があげられるでしょう。
✅精神的にも肉体的にも過酷な環境
✅過剰な退職引き留め
✅一部病院では年度末でないと辞められないというルールがある
人の命を預かるという点で看護職はプレッシャーを受けやすい職種です。また介護業務など力仕事も混じる環境となる為、肉体的にも披露もたまります。
その環境に耐え兼ね、退職の交渉をすると「責任感はないのか?」など倫理観やモラルを武器に過剰な引き留めを受けます。また退職意向をうやむやにされてしまう事もしばしば。
さらにはやっとこさ退職交渉を重ねて、ようやく退職受理されたとしても一部病院では『年度末でないと辞められない』というルールがあり、結果として辞めるまで数年を要す方も非常に多いのが看護業界です。
ちなみに労働基準法では、会社に申告してから最短2週間で退職が可能です。実際に一般企業は2週間とは言わなくても1ヶ月程度で辞められる所がほとんどでしょう。
この異常な引き留めが常識化してしまっている医療業界だからこそ、『退職代行』の需要が非常に高いのです。
1-2.看護師が退職代行で辞めるって常識はずれか?
退職代行を利用する際に気になるのは、『周りの目』ですよね。世間の看護師さんは退職代行に対して、どのような価値観を持っているのかご紹介致します。
退職代行の利用は失礼かという質問に対しての看護職の返答


失礼かもしれないですけど、
そこまでして職場と関わりたくないって
思わせた職場にも問題ありますよね。
代行業者が潰れないってことは、
現代で必要とされている証拠なのでは?
上記のように過剰な退職引き留めへの不満を抱えている方は非常に多く、肯定的な意見も多いです。
1-3.看護師が退職代行で辞めるリスク
看護師さんが退職代行を利用するリスクは1点、現職の職員との関係悪化です。退職代行は最短即日退職もできてしまうサービスです。その為、利用した際、職場の人手は減ってしまいます。
本来人手不足に対してのリスクは、病院側が管理しておく部分ではありますが、もし職場に仲の良い上司や同僚がいる場合は、よく考えてから退職代行を利用することをオススメ致します。
1-4.退職代行利用者の感想意見
期待以上のサービスだった事への言及や健康面に異常をきたしてしまっている場合は躊躇なく使うべきという意見もありました。利用した看護師さんからも利用するメリットを十分に感じられた証拠でもあるかと思います。
1-5.どんな状況だったら使うべき?
退職代行を利用するのは、ある種の最後の手段でしょう。ではどんな時に使うべきなのかを簡単にまとめます。
✅退職交渉をしているがうやむやにされている状態が長期にわたり続いている
✅体調を崩してしまっており、これ以上の継続が困難
✅理不尽なパワハラを受けており、就業が困難
✅労働基準法を逸脱して過酷な勤務を強いられている
上記は代表例ではありますが、基本的に退職交渉を行っても、まともに応対してもらえず、交渉が全く進まない場合は利用を検討してよいかと思います。
2.退職代行の利用金額は?

退職代行サービスは近年乱立しており、各社で値段も様々ですが、相場はおおよそ3~5万円です。今後各社で価格競争が起こる可能性が高い為、変動はあるかと思いますが、『安いから良い』という訳ではないのでご注意ください。
※詳しくは3章・4章でご説明致します。
2-1.各社退職代行の値段比較
サービス名 | 業社の種類 | 料金(正社員の退職の場合) |
退職代行SARABA | 労働組合 | 24,000円 |
退職代行ガーディアン | 労働組合 | 29,800円 |
弁護士法人みやび | 弁護士事務所 | 55,000円 |
退職代行NEXT | 弁護士事務所 | 30,000円 |
EXIT(イグジット) | 一般業社 | 50,000円 |
退職代行コンシェルジュ | 一般業社 | 30,000円 |
辞めるんです | 一般業社 | 27,000円 |
ニコイチ | 一般業社 | 27,000円 |
退職代行Jobs | 一般業社 | 29,800円 |
金額に関しては、【弁護士事務所>労働組合>一般業社】となっておりますが、退職代行に際し、各法人でできる事の幅が違う為、値段差が生まれています。
2-2.有給休暇の取得に対して交渉してくれる退職代行は元が取れる
退職代行は上記の通り、決して安くはありません。ただ有給休暇の取得までしっかりとサポートしてくれる『労働組合』や『弁護士事務所』の退職代行サービスは、有給の取得に至った場合、十分に元が取れると言えるでしょう。
有給休暇とは、平たく言うと『給与が支払われる休み』です。例えばあなたの給与が時給換算1,800円で1日の勤務時間が8時間なのであれば、1,800×8=14,400円支払われている事になります。
残りあなたの有給日数が10日だったとして、しっかりとこれを消化して辞められる場合、144,000円を得つつ辞められる事になります。退職代行の利用料を差し引いても十分にメリットがあるのではないでしょうか?
実際看護業界は有給休暇を全て消化できない事が非常に多いです。そこを消化できる可能性が高まる事も退職代行を使う大きな理由の一つとなるはずです。
3.退職代行はほぼ100%辞められる!利用する際の注意点

退職代行のメリット・デメリットは下記の通りです。
《退職代行のメリット》
✅最短即日退職が可能
✅利用者本人の雇い先への連絡は不要
✅有給休暇の取得への交渉も可能
✅未払い給与や残業代の交渉もある
《退職代行のデメリット》
✅退職先の職員との関係の悪化
✅料金がかかる
✅一部利用する価値の少ない業者がある
上記がメリット・デメリットです。
特に注意が必要なのは、一部利用する価値の少ない業者があるという点です。退職代行は一般業者・労働組合・弁護士の3つのタイプに分かれます。そのうち一般業者は退職代行に際し、対応できる物が少なく、場合によっては利用する価値がないと言えるでしょう。
3-1.一般業社・労働組合・弁護士事務所の違い
弁護士事務所 | 労働組合 | 一般業社 | |
料金(相場) | 50,000円~ | 20,000~30,000円 | 20,000円~30,000円 |
退職を伝える | 〇 | 〇 | 〇 |
退職日の調整 | 〇 | 〇 | × |
有給休暇の交渉 | 〇 | 〇 | × |
未払給与・残業代の交渉 | 〇 | 〇 | × |
裁判の対応 | 〇 | × | × |
上記の通り一般業者は非常に対応できる幅が狭く、現職が「退職代行は認めません。」と言っただけでそれ以上の交渉ができなくなってしまいます。一般業者を使うメリットとしては、『料金が安い』という点があげられますが、辞められないのであればそもそも意味がありません。
その為、退職代行を利用するのであれば、『労働組合』か『弁護士』が行う退職代行を利用すべきでしょう。
労働組合と弁護士の退職代行の違い
労働組合と弁護士の退職代行の大きな違いは、弁護士の方は『裁判になった場合の代理人が可能』という点です。万が一の際には、非常に心強いでしょう。ただ一スタッフの退職に対して、裁判が起きる事はほとんどありません。
その部分も含め、『安心したい』という方は弁護士の退職代行を利用する事をオススメします。ただほとんどの場合は、労働組合の退職代行で対応できるでしょう。
4.看護師が利用すべき退職代行は?退職代行オススメランキング

では具体的にどこの退職代行を使えばよいのか気になる所でしょう。
下記労働組合法人と弁護士事務所対応の退職代行から実績豊富な退職代行をご紹介致します。
オススメ度NO1:退職代行SARABA

サービス名 | 退職代行SARABA |
法人 | 労働組合法人 |
運営会社 | 株式会社スムリエ |
料金 | 24,000円 |
支払い方法 | クレジットカード・振込 |
連絡手段 | メール・LINE |
その他 | 万が一退職できない場合の全額返金保証付き |
公式サイト | 退職代行SARABA・公式サイトはこちら |
■退職代行SARABAの特徴■
✅24時間受付で深夜も対応している
✅退職成功率ほぼ100%
✅メディアでも取り上げられ知名度NO.1
✅LINEやメールでお手軽に相談可能
オススメ度NO2:退職代行ガーディアン

サービス名 | 退職代行ガーディアン |
法人 | 労働組合法人 |
運営会社 | 東京労働経済組合 |
料金 | 29,800円 |
支払い方法 | クレジットカード・振込 |
連絡手段 | メール・LINE |
その他 | 辞められないという事例は過去一度もなし |
公式サイト | 退職代行ガーディアン・公式サイトはこちら |
■退職代行ガーディアンの特徴■
✅365日受付・深夜も可能な限り対応
✅退職失敗事例は過去一度もなし(2021年1月現在)
✅東京都労働委員会に認証されている
✅追加料金などは一切なし
オススメ度NO3:弁護士法人みやび

サービス名 | 弁護士法人みやび |
法人 | 弁護士法人 |
運営会社 | 弁護士法人みやび |
料金 | 55,000円~ |
支払い方法 | 振込 |
連絡手段 | メール・LINE |
その他 | 弁護士事務所の中でも退職代行の実績が豊富 |
公式サイト | 弁護士法人みやび・公式サイトはこちら |
■弁護士法人みやびの特徴■
✅全て弁護士が対応する
✅LINEやメールで24時間相談可能
✅即日円満退社可能
✅弁護士事務所・退職代行実績トップクラス
オススメ度NO4:退職代行NEXT

サービス名 | 退職代行NEXT |
法人 | 弁護士法人 |
運営会社 | 豊楽法律事務所 |
料金 | 30,000円~ |
支払い方法 | 振込 |
連絡手段 | 電話・メール・LINE |
その他 | 退職率100%! |
公式サイト | 退職代行NEXT・公式サイトはこちら |
■退職代行NEXTの特徴■
✅24時間相談可能
✅電話とメールで退職まで完結
✅退職できなかったら全額保証
5.退職代行のサービスの流れ

こちらでは退職代行のサービスの流れをご紹介致します。法人により、対応の順序などは違う所もありますが、おおよそ下記の流れとなります。
step1.メールやLINE、電話などで退職代行業社に連絡
まずは退職代行業社に利用を検討している旨を相談します。業社にもよって異なりますが、【メール】【LINE】【電話】のいずれかで相談することがほとんどです。
相談のみであれば無料の業社が多いので、まずは相談を投げかけてみましょう。
step2.契約内容や希望のすり合わせ
内容に納得したら契約をします。
この時、なぜ退職を考えているのかやいつの退職を希望かなどを聞かれます。
出来るだけ希望は事前に準備しておくとよりスムーズに事が運ぶでしょう。
《事前に準備しておくと良い希望》
✅希望退職日
✅連絡日時
✅有給消化
✅退職金
✅残業代
✅返却の必要がある私物など
✅離職票や源泉徴収票などの送付希望の書類
step3.ご入金
契約や希望をすり合わせたら次はご入金です。
支払い方法は【クレジットカード決済】か【銀行振込】が主です。
支払いが確認取れてから退職手続き開始するのが基本ですが、深夜などの振込の場合は振込を証明できる物を提示すれば、迅速に手続きに入る事も可能です。
step4.業社側が退職手続き開始
入金確認後、業社から就業先に退職意思を伝えてくれます。同時にstep2でお伺いした希望も交渉してくれます。
基本的に利用者は就業先に連絡する必要はなく、全くストレスがかからず退職をすることができます。
step5.退職後のアフタフォロー
退職完了後も連絡を取らないといけない事もあります。例えば貸出品の返却などは代表例でしょう。ただ退職完了後に連絡することほど気まずい事はないと思います。そのあたりのアフターフォローもしてくれる退職代行をしっかりと選びましょう。
6.看護師の退職代行利用についてまとめ

先にお伝えした通り、退職代行を利用している看護師は年々増えております。私も看護業界と関わってきましたが、この業界の退職の引き留めは異常です。
プリセプターや看護研究、実習指導、委員会など途中で抜けられては病院側が困ってしまう事が沢山あるのは重々理解しております。ただそれ以上に尊重しなければいけないのは、一人一人のキャリアです。
異常な引き留めに会い、転職をあきらめた看護師さんを沢山見てきました。キャリアをあきらめた看護師さんも沢山見てきました。
新たな環境に行くチャレンジの可能性を潰さない為にも、この退職代行は一つの手段ではないかと思います。この記事を読む事で、退職ができずどうしようもなく悩んでいた方の未来が少しでも切り開けたら幸いです。
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