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訪問看護師の仕事内容・役割とは? | 1日のスケジュールも含め徹底解剖

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看護師

✔在宅に興味あるけど訪問看護って大変なの?

✔具体的な業務内容は?

✔訪問看護に転職する時の注意点は?

このような疑問を感じた方に向けてこの記事を書いています。

訪問看護ステーションはここ10年間で事業所数が『5,119件→11,931件』に増えており、それに応じて求人数も増加しております。

その為求人を探すと訪問看護の求人ばかり目にする為、漠然と『訪問看護って実際どんな所なんだろう?』と疑問を感じる方も少なくないでしょう。

この記事では、訪問看護の特徴や業務内容、訪問看護に転職する時の注意点を解説しますので、最後までお目通し頂けたら幸いです。

目次

1 | 訪問看護の特徴や看護師の仕事内容・役割とは

▼訪問看護とは
要介護者が可能な限りその方の自宅で自立した日常生活を営む事ができるように、看護師などが訪問してケアを行うサービスです。
主治医が作成する訪問看護指示書に基づいて、バイタルチェックや医療処置、身体介護など療養生活を支援し、心身の機能や生活機能の維持、向上を目指すために行います。

上記訪問看護の役割についてですが、具体的にその中で看護師に求められる仕事内容は以下の通りです。

病状の観察

体温・血圧・脈拍・血糖値などのバイタル測定。健康状態の確認や持病のチェック。

医療処置

医師の指示のもと、点滴やカテーテル管理、インスリン注射、服薬管理、創傷処置などを行う。

利用者によっては在宅酸素・人工呼吸器等の医療機器の管理を行う事もある。

療養上の世話

清潔ケアや排せつケア、栄養管理・体位変換も含めた日常生活の介助を行う。

認知症ケア

利用者のご家族に向けて認知症による事故防止・介護の相談やアドバイスを行う。

リハビリテーション

利用者の自宅環境に合ったリハビリテーションを行う。

身体機能回復の為のリハビリだけでなく、褥瘡予防のケアや寝たきり予防のためのケアも含む。

ご家族への相談やアドバイス

看護・介護に関する相談やアドバイスを行う。

訪問看護自体は週数回、おおよそ1回1時間の事がほとんどの為、24時間介護を行っているご家族へのケアも利用者にとって非常に重要。

ターミナルケア

穏やかに最期を迎えられるように、訪問医などと連携を取り、利用者にとって苦痛の少ない療養環境を整える。

報告書の作成

カルテの管理や訪問記録・訪問看護報告書の作成。

多職種との連携

利用者やご家族と主治医の橋渡しのような役割も看護師が担う。

またケアマネージャーなどの多職種との連携をスムーズに行う調整役でもある。

その他業務内容

その他訪問看護における業務は以下の通りです。

  • 新規利用者獲得に向けた営業活動(事業所によっては看護師は営業しない事もある)
  • 訪問時に利用する自動車や電動自転車のメンテナンス
  • 24時間電話対応(オンコール)や緊急訪問

2 | 訪問看護における1日の仕事内容/業務スケジュール

次に訪問看護で働く看護師の1日のタイムスケジュールを見てましょう。

訪問看護の業務の流れ(日勤例)
8:30▼出勤
身支度を整え、前日に来ているメールやFAXを確認します
9:00▼朝礼・申し送り
前日の訪問の様子、1日の訪問スケジュールの確認をします。訪問担当患者の情報収集、訪問カバンのチェック。
9:30▼午前の訪問に出発
1件目の訪問に出発。利用者のご自宅へ、自転車や車で移動します。午前中の訪問は1~2件が一般的です。
9:45訪問1件目(60分)
状況を確認してからケアを開始
※褥瘡処置、服薬管理、部分清拭、インシュリン注射、点滴交換、痰の吸引、人工呼吸器の確認、気管切開部のガーゼ交換、呼吸状態やADL状況などの情報収集、ご家族との情報共有等々必要なケア・処置は患者さんによって異なります。
11:00▼訪問2件目(60分)
12:00▼昼食・休憩
一度ステーションに戻り休憩。
※地方など訪問範囲が広いエリアではステーションにもどらず、車の中や外食で昼食・休憩を取る事もあります。この時間を利用して記録を書いたりスタッフ同士で情報交換したり、かかりつけ医やケアマネに必要な連絡をしたりすることも。
13:30▼訪問3件目(60分)
14:45▼訪問4件目(60分)
16:00▼訪問5件目(60分)
17:10▼ステーションに戻る
訪問看護記録、訪問看護計画書や訪問看護報告書の作成。主治医やケアマネなどへの報告・相談。使用した物品の補充や点検。管理者、他スタッフへの申し送り。
17:30▼終業
※月末は医療・介護報酬の請求関係で書類対応が増え、残業になりがち。

3 | 訪問看護師として働くメリット5選

訪問看護で働くメリットは以下の5つです。

  • 給与水準が高い
  • 土日祝に休みを取りやすい
  • 寄り添った看護ができる
  • 人間関係に悩みにくい
  • 教育をしっかりしてくれる事業所が多い

順にご説明します。

給与水準が高い

順位事業所形態平均年収
1位訪問看護約435万円
2位美容クリニック約432万円
3位特別養護老人ホーム約427万円
4位有料老人ホーム約420万円
5位クリニック・診療所約382万円
6位デイサービス約380万円
7位保育園約380万円

上記は日勤帯がメインとなる就業先の平均給与です。見て頂いて分かる通り、給与水準は日勤帯の中ではトップクラスです。

また訪問看護は法人により、年収が500万円を超えるような高水準の法人も多く、事業所によって訪問件数に応じ「訪問手当」がつき、それを合算すると年収600万円近く行くケースもあります。

給与のシステムは求人により異なる為、訪問看護で転職をご検討の際はしっかりとそのあたりの情報収集を行いましょう。

土日祝に休みを取りやすい

訪問看護は週末を固定休にしている事業所が多いです。その為、週末に休みが取りたい方にとっては大きなメリットになるでしょう。

休みの形態が家庭との両立がしやすいという理由から訪問看護を選ぶ方も多くいます。

寄り添った看護ができる

訪問看護はおおむね1回1時間ですが、その間その利用者とご家族に対して付きっきりで看護を行います。

病棟などで『この患者さんにしてあげられる事があったのに業務に追われてできない…』と悩まれた経験がある方も多いかと思いますが、その想いを存分に活かせるのが訪問看護です。

人間関係に悩みにくい

病棟では常に別のスタッフと同じ空間で勤務しなければなりませんが、訪問看護は一人で訪問する業務形態です。

その為、『人間関係で悩む事も少なくて楽』と答える看護師も多いのです。

教育をしっかりしてくれる事業所が多い

訪問看護未経験の方が一番気になるのは教育体制の部分でしょう。

訪問看護は教育の充実している事業所が多いです。数ヶ月~半年間で同行訪問を行い、OJT中心に長い教育機関を設けてくれます。

オーソドックスな同行訪問の流れとしては以下の通りです。

1カ月目処置のメインは先輩職員(新人は見て学ぶ)
2カ月目徐々に処置の割合を新人に与えていく
3カ月目 処置のメインを新人に(先輩職員は見守り)
4カ月目 独り立ち

事業所によっては本人が納得するまで同行訪問対応をしてくれる法人や1年ほど余裕を見て教育してくれるところもあります。

特に大手の法人では、これ以外にもマナーやコンプライアンス、訪問看護の基本や制度などの研修を設けているケースも多いです。

4 | 訪問看護師として働くデメリット3選

次に訪問看護で働くデメリットをご紹介します。

  • 電動自転車、ないしは車での移動がある
  • 月末に残業が出やすい
  • オンコールがある

電動自転車、ないしは車での移動がある

訪問看護は利用者の自宅から自宅へと移動が伴う為、都市部であれば電動自転車、それ以外であれば車やバイクなどの運転が求められます。

病院とは違い、『外回り』のお仕事となる為、移動が苦手という方は躊躇する業務形態と言えるでしょう。

月末に残業が出やすい

訪問看護は月末に残業が出やすい傾向があります。

理由としては、月末の報告書を作成する兼ね合いから残業が出やすくなっています。

オンコールがある

訪問看護は夜間帯オンコール対応があります。

事業所にもよってオンコール当番の回数は変わりますが、平均的な回数は月7~10回です。

補足 | オンコールの負担はそこまで多くない

訪問看護のオンコールは対応頻度が少なく、電話が鳴っても電話対応のみで終わるケースが多いです。

よくオペ室のオンコールのように『電話が鳴ったら駆けつけなければいけない』環境を予想される方もいますが、そこまでの負担はありません。

ひと月あたりのオンコール対応頻度について、訪問看護師にアンケートを取った結果は以下の通りです。

▼月あたりのオンコールが鳴った回数

  • 0回:46%
  • 1回:12%
  • 2~3回:25%
  • 4~5回:8%
  • 6回以上:9%

半数近い方は電話が鳴る事自体なかったと答える結果となりました。ここから見てもオンコールは大きな負担になりづらいと言えるでしょう。

ただターミナルケアが多い環境だと急変も起こりやすく、対応頻度も増える傾向があります。

その為気になる訪問看護求人があったら、オンコールを持つ頻度や鳴る頻度、実際に出動する件数の平均回数を確認するとよいでしょう。

5 | 訪問看護に向いている人・向いていない人

訪問看護に向いている人・向いていない人は以下の通りです。

5-1 | 訪問看護に向いている人

  • 病院での業務に違和感を感じた事がある
  • アウトドアよりの性格な方
  • 患者やご家族対応が好きな方
  • 電話対応や事務作業が好きな方

病院での業務に違和感を感じた事がある

病棟での勤務はせわしなく処置に追われて、患者に「時間があればもっとこういうケアができたのに」と感じる方もいらっしゃるのではないかと思います。

そういった方は最も患者に時間を割ける訪問看護への転職検討してみてもよいかもしれません。

アウトドアよりの性格な方

訪問看護は電動自転車や車での外回りのお仕事です。

ずっと限られた空間にいるフロア看護とは異なり、外出することをリフレッシュと考えられるアウトドアよりの性格の方は向いている選択肢と言えるでしょう。

患者やご家族対応が好きな方

訪問看護は病棟のような治療の場とは違い、その方の生活の場にて看護を提供するお仕事です。

30分~1時間、その方の生活空間にてコミュニケーションを取りながらケアを行い、その方とその方を見守るご家族と最期の瞬間まで関わり合い深めていく為、純粋に「人が好きな方」は向いていると言えるでしょう。

電話対応や事務作業が好きな方

訪問看護はケアマネージャーなどの対職種との連携時に電話やメールでコミュニケーションを取ります。

また訪問看護は指示書や報告書など書類が沢山あります。こういった事務的な業務も好きな方は向いているでしょう。

5-2 | 訪問看護に向いていない人

  • 人の家に入ることに抵抗がある
  • 処置をこなすことにやりがいを感じる方
  • 自身の看護のこだわりが強い

人の家に入ることに抵抗がある

「人の家に入るのがほんとに無理」という方は恐らく訪問看護は難しいでしょう。

ハウスダスト・動物アレルギーや極端な潔癖症の方は訪問できる場が限られてしまう為、あまり向いているとは言えないです。

処置をこなすことにやりがいを感じる方

医療行為を行うのが好きだったり、最前線の医療に携わる事にやりがいを感じる方は、状態の落ち着いた方が多い在宅分野ではやりがいが見いだせないかもしれません。

自身の看護のこだわりが強い

訪問看護は利用者の価値観に寄り添い、柔軟に対応する必要があります。

こだわりが強くご自身の考えが絶対という方はやりがいが見いだせない可能性が高いです。

6 | 訪問看護の求人を探す時の4つ注意点

訪問看護の求人を探す際は以下の4つに注意しましょう。

  • 給与のシステム
  • オンコールの頻度
  • 訪問手段
  • 看護師人数体勢

順に解説します。

給与のシステム

訪問看護は法人により給与のシステムがまちまちです。

病院のように経験年数に応じ、基本給が上がるような事業所もあれば、どんな経験の方でも一律スタートの事業所もあります。

また訪問件数に応じた歩合制の事業所、オンコール手当が曜日によって金額が違う事業所など給与に関しては調べる事が盛リ沢山です。

しっかりと調べた上で転職しないと入職後に「条件が違う!」なんてことも起こりうるので、ぬかりなく情報収集を行いましょう。

オンコールの頻度

先にもお伝えしましたが、オンコールの持つ回数、オンコールが鳴る平均回数、オンコールの平均出動回数はわかる範囲内で調べましょう。

特に家庭を持たれている方からするとオンコールの出動頻度は死活問題になりかねません。

訪問手段

訪問看護は電動自転車の所もあれば、原付などのバイク、車の訪問など訪問手段は多岐にわたります。

ご自身が対応できない訪問手段が混じっていると元も子もないので、しっかりと調べましょう。

看護師人数体勢

訪問看護は常勤換算で人員基準2.5人という規則が設けられています。

イメージ常勤2名、非常勤1名の体制が最低ラインと言えるかと思います。これを下回るとステーションを閉鎖せざる負えない状況になってしまいます。

この2.5人の基準ギリギリのステーションは教育を受けられる可能性が著しく低いです。

訪問看護未経験の方は常勤4名以上いる環境が安心です。

7 | 訪問看護の求人を探す際のオススメ転職サイト3選

訪問看護で転職先を探すには、6章でお伝えした『訪問看護の求人を探す時の4つ注意点』を調べる為にも看護師専門の転職サイトの利用をオススメします。

看護師専門転職サイトは雇用条件だけでなく、オンコールや訪問手段などの細かい情報も蓄えており、また必要に応じて自分の代わりに事業所側へ確認も取ってくれます。

現在100社以上あると言われている看護師専門転職サイトですが、『訪問看護の求人数の多い転職サイト』を利用する事を心がけましょう。

以下3つの転職サイトは訪問看護の求人数も豊富で業界でも大手の3社の為、最もオススメの転職サイトと言えます。

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この3社の詳しい特徴は以下の通りです。

看護roo!

全体評価 (4.8/5.0)

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4.8/5.0
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  • 丁寧な面接対策や応募書類の添削を受けたい方
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看護のお仕事

全体評価  (4.6/5.0)

項目別評価
求人数・質
5.0/5.0
担当の質
4.2/5.0
地方エリア注力度
4.8/5.0
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マイナビ看護師

全体評価 (4.4/5.0)

項目別評価
求人数・質
4.4/5.0
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マイナビ看護師がオススメな人

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  • 病院以外の選択肢も視野に入れている方
  • 経験年数の浅い方
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8 | 最後に

ここまで訪問看護における看護師の役割や特徴について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

先の項目でもお伝えしましたが、訪問看護は細かい確認事項があり、ご自身で調べきるのは非常に困難です。

大手の転職サイトであれば、あなたの条件に合う訪問看護を抜粋して紹介してくれ、なおかつ入職実績から実際に入られた看護師の口コミ情報も教えてくれるでしょう。

この記事で紹介した転職サイト3社は業界トップクラスの実績を誇る転職サイトですので、活用して頂き、より充実した転職活動を過ごして頂けたら幸いです。

皆様のキャリアの成功を心からお祈りしております。

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この記事を書いた人

【看護師転職サイト元社員】
看護師転職サイトにて計6年の経験 | 東京都&神奈川エリアにて管理職も経験 | 職業紹介責任者講習受講済み | 看護師紹介実績は累計400人以上 | 転職相談対応件数は3,000人以上 | 現在は当サイト・instagram(フォロワー1,300人以上)を通し看護師の有益情報を公開しています。

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